グラッシーカーボンを用いる気固クロマトグラフィー

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グラッシーカーボンのGC-10,20,30(熱硬化性樹脂を不活性ガスふん囲気中で各々1300,2000,3000℃で加熱処理して得られる炭素質物)を気固クロマトグラフィーの充てん剤として用い,これらの気固クロマトグラフィー的挙動から充てん剤としての有効性を検討した.各種有機化合物に対して,GC-10,20,30は吸着持性に差異が認められ,ベソゼソに対するテーリングはGC-10,20,30の順に減少し,その理論段数は1mカラムにおいてGC-10,20,30の順に増大し,GC-30では約140段であった.n-ヘキサンの保持時間は試料導入量を増減させることにより変化し,その変化の程度はGC-10,20,30の順に減少し,GC-30ではほとんど認められなかったことから,各々のグラッシーカーボンの吸着能はGC-10,20,30の順に減少していることが考えられた.テーリング,保持時間変化の大きいGC-10,20にテーリング減少剤としてDOPを1.5%コーティングしたところ,テーリング,保持時間変化を抑制することができた.テーリング,保持時間変化の小さいGC-30による気固クロマトグラフィーでは,低級脂肪族炭化水素が分離し,1.5%DOPをコーティングしたGC-20による気液固クロマトグラフィーでは,脂肪族アルコール,酢酸エステルの分離,ベンゼン,トルエン,キシレンの分離などが可能であった.
社団法人日本分析化学会の論文
1976-03-10

グラッシーカーボンを用いる気固クロマトグラフィー

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