フローインジェクション分析法によるニッケル-鉄合金薄膜中の鉄の定量
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概要
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Ni-Fe合金中のFeの高精度定量法として,試料溶液の前後を試薬で挾み反応させるFIAについて検討した.Fe(III)のFe(II)への還元剤とFe(II)定量用の発色試薬とについて,同時に試料へ添加(分析ステップ数の低減)できる組み合わせを探索し,アスコルビン酸と4,7-ジフェニル-1,10-フェナントロリンスルホン酸の組み合わせを見いだした.16方自動切り換えバルブを用い,反応試薬各60μlで試料溶液60μlの前後を挟み,FIA流路系に注入する.更に95℃に加熱して吸光係数の大きな水溶性錯体を生成させ,波長535nmの吸光度を測定して定量する.lppmFe(III)の14回繰り返しの再現性は相対標準偏差で0.08%,0.5〜1.5ppmFe(III)の検量線精度は±0.2%であった.測定時間は1検体当たり3分間である.なお,本法はスパッタ蒸着膜のような微量試料(0.1〜0.3mg)にも適用できる.
- 1987-09-05
著者
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