ヘリウム放電を用いたガスクロマトグラフ用光イオン化検出器
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概要
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常圧下におけるヘリウム気流中での直流放電によって発生するヘリウムの共鳴線(λ=60 nm,21eV)を利用したガスクロマトグラフ用の光イオン化検出器を試作し,その性能を検討した.本検出器の特徴の一つは無機ガスに対して高感度を示すことである.高感度化は放電を安定化させることで達成できた.放電の安定化は,白金製の針状放電陰極と光路を持った平板状の白金製陽極とを対向させた構造にして達成した.放電は50〜200μAの放電電流で安定であったが,このときの検出器のノイズレベルは1×10^<-13> A以下であった.検出器の性能は水素,酸素及びその他の物質を測定して,これらの感度及び検出下限などから評価を行った.窒素とプロパンの検出下限はそれぞれ1.8×10^<-12> mol/s及び1.8×10^<-14> mol/sであった.窒素の検出感度は熱伝導度検出器の50倍以上で,プロパンの検出感度は水素炎イオン化検出器の3倍であった.
- 社団法人日本分析化学会の論文
- 1985-06-05
著者
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