イオン交換クロマトグラフィーによる高炉スラグ浸出液中硫黄陰イオンの形態別定量
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概要
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高炉スラグを水に浸して得た溶出液中に含まれる各種形態の硫黄化合物イオンは,非常に不安定で経時変化が著しいために,ヨウ素滴定法など時間がかかる化学分析法に代わる迅速分析法が必要である.そこで,イオン交換分離後に電量検出器によって定量する方法の適用を検討した.本法によれば,亜硫酸イオン(SO_3^<2->),硫化物イオン(S^<2->),チオ硫酸イオン(S_2O_3^<2->)を約15分の短時間で同時に定量できた.混合標準溶液中の50〜100ppmの各イオンの定量精度は良好で,相対標準偏差(n=10,R.S.D.)はそれぞれ1.98%,0.36%,0.66%であった.高炉スラグ浸出液中の各イオンの定量結果は化学分析結果とよく一致し,溶出液中の他の成分の影響は受けなかった.又,多硫化物イオンは樹脂に捕集され溶出しにくくなるが,SO_3^<2->を含む溶離液によってS_2O_3^<2->及びS^<2->に変化させ,間接的に分離定量することができた.
- 社団法人日本分析化学会の論文
- 1986-05-05
著者
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