2,6-ジクロロインドフェノールによる陽イオン界面活性剤の溶媒抽出分光光度定量法
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概要
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アルカリ性水溶液中に陽イオン界面活性剤であるベンゼトニウムと2,6-ジクロロインドフェノール(DCIP)が共存するとイオン対を形成してニトロベンゼンに抽出される.抽出して得られたニトロベンゼン相はDCIPによる青色を呈し,650nmに吸収の極大を示す.このような現象を利用し微量のベンゼトニウム陽イオンを比色定量する方法を確立した.pH8〜9の範囲で最大かつ一定の吸光度が得られた.抽出種はDCIPとベンゼトニウムが1:1の組成比であり1×10^<-6M>〜5×10^<-6>M{(0.448〜2.24)μg/ml}の範囲で直線関係が得られた.通常の無機塩は妨害しない.従来のテトラブロムフェノールフタレインエチルエステル法は高感度であるが多くのアミン,アルカロイド類が妨害するのに対し,やや分子の小さいDCIPはこれらとイオン対を形成しにくく,これらの妨害をかなり抑えることができ,これらの共存実試料に感度よく応用できる.
- 1976-10-10
著者
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