黒鉛炉原子吸光法による高純度タンタル中の微量ナトリウム及びカリウムの定量
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概要
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高純度Ta中の微量Na, Kの定量に酸分解のみの最小限の前処理により得られた試料溶液を直接原子化する黒鉛炉原子吸光法の適用を検討した.その結果, 灰化時の還元不足に起因するフッ化物分子(NaF, KF)の形成が低感度の原因と判明した.そこで, 灰化時の還元性を高めるためにNaについては1300℃への灰化温度の昇温, Kについては灰化温度の1300℃への昇温及び試料溶液へのアンモニア水の添加を検討した.その結果, 感度が改善され, 多数回にわたって安定した定量が可能となった.本法は汚染の原因となるイオン交換分離などの繁雑な前処理操作を必要とせず, 迅速で高感度な分析を可能とした.本法における感度はNaで2.9pg, Kで1.9pgであり, 検出限界(3σ)はNa, 1.0pg, K, 1.2pgであった.
- 社団法人日本分析化学会の論文
- 1993-10-05
著者
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