バソクプロインを含有したポリ塩化ビニル膜による微量銅イオンの比色定量

概要

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バソクプロイン(4,7-ジフェニル-2,9-ジメチル-1,10-フェナントロリン)及びo-ニトロフェニルオクチルエーテルを含有したポリ塩化ビニル(PVC)の膜を用いた微量銅イオンの比色定量法について検討を行った.銅イオンを含む試料水溶液5cm^3に還元剤の6.5×10^<-2>mol dm^<-3>硫酸ヒドロキシルアンモニウム, 0.13 mol dm^<-3>塩化カリウム及び酢酸-酢酸ナトリウム緩衝液(pH5.9)をそれぞれ0.5cm^3ずつ加える.この溶液に0.7wt%バソクプロイン及び65.0wt%o-ニトロフェニルオクチルエーテルから成るPVC膜を投入して60℃でかき混ぜた.一定時間後, 橙黄色に発色した膜を直接, 分光光度計により波長480nmで吸光度を測定し, 検量線より全銅イオン濃度を定量した.この膜法により, 水溶液中の1.50×10^<-7>〜4.29×10^<-5>mol dm^<-3>の全銅イオンが精度よく定量できることが分かった.
1991-05-05