バソクプロイン固定化ポリ塩化ビニル膜を感応部とする微量銅イオンのフローオプティカルセンシング
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概要
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2,9-ジメチル-4,7-ジフェニル-1,10-フェナントロリン(バソクプロイン)を含有したポリ塩化ビニル(PVC)膜を感応部とした, フローインジェクション分析によるCuイオンのオプティカルセンシング法を開発した. バソクプロイン, o-ニトロフェニルオクチルエーテル及びPVCが, それぞれ1, 65及び34wt%から成るPVC膜を装着したフロースルーセルを吸光光度計のセルホルダーに入れ, 水酸化ナトリウムでpH6.6に調製した5×10^<-2> mol dm^<-3>硫酸ヒドロキシルアンモニウムと5×10^<-2> mol dm^<-3>の塩化ナトリウムを含む水溶液を移動相として液体ポンプにより, 流量0.6mlmin^<-1>で送液した. システム内に注入されたCuイオン試料は, フロースルーセル内でPVC膜と接触した際, 膜上でCu(I)-バソクプロイン錯体を形成して発色する. このときの吸光度変化を波長481.5nmで出力電圧変化として測定した. Cuイオンに対する応答は, 5×10^<-5> mol dm^<-3>の濃度範囲で直線応答を示した. 5×10^<-3> mol dm^<-3>のCuイオン試料を7回繰り返し測定したところ, その出力電圧変化の誤差は相対標準偏差で3.8%であった. 本法と原子吸光分析法による定量値とは, 高い相関(傾き1.05, 相関係数0.997)を示した.
- 1998-08-05
著者
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