大規模分子を対象とした非経験的分子軌道計算システムの開発
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概要
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スーパーコンピューターの出現により、数値シミュレーションは科学者や技術者のより強力な道具となりつつある。先端企業の研究活動は、半導体からタンパク質工学に至るまで原子・分子レベルのコントロールが必要なミクロな領域に立ち入り、実験の困難さが増すと共に、数値シミュレーションに対する期待か高まっている。さらに、実験の代替による研究期間の短縮、経費の削減といった点からもシミュレーションの利用は見逃せないものである。スーパーコンピューターに代表されるハードウェアの進歩はこうした傾向に拍車をかけており、それに伴い、アプリケーション・ソフトの充実が急務になってきている。化学関連の分野においても、数値シミュレーションに対する期待は大きく、その中でも分子軌道法、分子動力学が果たす役割は大きい。分子設計あるいはドラッグ・デザインと呼ばれる領域では、すでにいくつかのアプリケーション・ソフトが発表されているが、それらは実験結果の解析をおこなうなど、基本的に実験支援システムが多い。分子軌道法や分子動力学などを用いることができるものもあるが、それらはもっぱらプリ/ポスト・プロセッサーであり、数値計算部には既存のプログラムを利用している。数値計算プログラムはQCPE(Quantum Chemistry Program Exchange)が頒布しているものが最も多く利用されている。
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1989-03-15
著者
-
石井 元
日本電気ソフトウェア
-
高田 俊和
理化学研究所次世代計算科学研究開発プログラム
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高田 俊和
日本電気(株)基礎・環境研究所
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花村 光泰
理化学研究所次世代スーパーコンピュータ開発実施本部
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原田 紀夫
日本電気(株)情報処理システム技術本部科学技術システム部
-
原田 紀夫
日本電気(株)
-
村瀬 匡
日本電気ソフトウェア
-
花村 光泰
日本電気(株)
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