パッケージ内配線のための概略配線手法
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概要
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LSIパッケージは, LSIのシリコンチップをプリント基板に実装するための入れ物であり, その配線構造はシリコンチップ, ボンディングワイヤ, ボンディングパッド, パッケージ端子およびパッドと端子間を結ぶ配線層からなる. パッケージ内の配線層の役割はLSIチップの設計規則からプリント基板への設計規則への橋渡しである. それゆえパッケージ内配線層の実装はプリント基板の実装よりも設計規則が厳しくなる. 加えて単なる橋渡しの配線なので短い方が好ましい. 以上のことから配線規則として45度以下を採用しなくてはならない. できれば任意角度配線が好ましい. このことから現実の配線作業では自動ルータを使用することは無く, 手作業に頼っている. その他にもパッケージ実装には特有の制約が存在する. (1) 実装部材として最も利用されているセラミックを用いた場合ビアは使用できない. この場合には配線層毎に一層配線をしなくてはならない. (2) 信号線以外にメッキ用のパターンを各端子から配線領域の外側に引き出さなくてはならない. このため端子を迂回するような配線は許されないなどである. パッケージの配線問題は次の二つである. 一つはパッケージ端子のピン割当が指定されており, LSIチップと端子間を配線する問題, 2つめはパッケージ端子のピン割当 (net list) が指定されておらず, LSIチップからの配線に応じてピン割当を決定して構わない問題である. 前者は規格化されたLSIデザインで要求され, 後者はASICのデザインで用いられる. どちらも同程度に需要があり, LSIパッケージの端子数が千点を超えるような時代を迎えて配線の自動化が必須になってきた.
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1997-03-12
著者
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江藤 博明
日本アイ・ビー・エム株式会社東京基礎研究所
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濱 利行
日本アイ・ビー・エム株式会社東京基礎研究所
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濱 利行
日本ibm東京基礎研究所
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江藤 博明
日本アイ・ビー・エム株式会社サイエンス・インスティチュート
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江藤 博明
日本アイ・ビー・エム 東京基礎研
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濱 利行
日本アイ・ビー・エム(株)東京基礎研究所
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