セルコントローラ・IFCの制御言語設計
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概要
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我々はIFC(Integrated Flexible Controller)[1]というセルコントローラの開発を行なっている.IFCとはワークセルを開発する際の核になるコントローラで一体型で単一の言語による開発を可能にするものである.従来の生産ラインにおけるワークセルはロボット,エアバルブ,DI/DOセンサー,オペレーションパネル等の多くの機器の複合体である.これらの機器の制御には独自の制御言語の習得が必要である.また複数の機器間で同期をとったり相互排除を行ないながらリアルタイムに制御しなければならない.すなわちワークセルの開発ではハードウェア設計(機器間の結線)とその設計に応じたソフト開発は不可分の関係にある.これらの状況からシステム開発やメンテナンスは困難なものになっている.一体型コントローラであるIFCではC言語による単一開発と本稿で述べるグラフィカルな言語を持ち,特に本稿で述べるシステムでは l)ハードウェア依存部分の分離および2)アプリケーションと言語の対応を明確にすることを目的に設計した.コントローラの対象とするアプリケーションは同期を取りながら逐次的に処理していくもの(プロセス型)とイベントに応じた処理をするもの(イベント型)およびその複合型に大別できる.従来の製品[3][4]ではどのアプリケーションでも対応できるように設計されているため,記述の単位が原始的命令になりがちでアプリケーション記述の部品としての役割分担が不明確であった.本稿ではプロセス型アプリケーションを対象にする.アプリケーションをしぼることにより言語設計をアプリケーションの立場から検討できるようになる.以下ではプロセス型アプリケーションの立場から,アプリケーションを表現するための用語について整理を試み(節2),その結果得られた用語にそって言語仕様を決定する.(節3)言語仕様ではセル装置固有の要件の一つ安全性についても取り上げる.
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1995-09-20
著者
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江藤 博明
日本アイ・ビー・エム株式会社東京基礎研究所
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江藤 博明
日本アイ・ビー・エム株式会社サイエンス・インスティチュート
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高田 博史
日本アイ・ビー・エム株式会社 製造技術開発
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江藤 博明
日本アイ・ビー・エム 東京基礎研
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