データフロー計算機向けフローグラフの最適化 : dataflow pipeliningの実現
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概要
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筆者らは、ワンチップの静的データフロープロセッサであるImPP(μPD72181)向けに、Cのサブセット仕様を持った画像処理用高級言語DPC(Dataflow Pipelining C)の最適化コンパイラを開発中である。ImPPは7段の可変パイプラインを実現するリングアーキテクチャを持ち、またtokenごとにタグを持たない代わりに各命令に対し待合わせFIFOキューを設定できる。そうした特徴を利用することでDPCコンパイラでは、ループ部に対しtokenの順序性を保葵するグラフ構築をした上で、複数イタレーションの重畳実行(loop unfolding)を実現している。その際、ループ実行速度向上及びImPPでの限られたFIFO資源の節約のため、ループの処理内容に応じイタレーションの起動インターバルdと、連続に起動可能なイタレーション数を制限する重畳度kの適切な設定が重要である。本稿では特に、分岐を内部に持ったloop carriedなデータ依存関係を持ったループ(=doacrossループ)を重畳実行する際の、コンパイル時の適切なd,kの設定法について報告する。なおdの設定法等は、従来からsoftware pipeliningとして研究されているが、それに対し本稿での設定法を以降、dataflow pipeliningと呼ぶことにする。
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1992-09-28
著者
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