異データベース間におけるデータマッピング手法の提案(1) : 手法確立へのアプローチ
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概要
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1.1背景近年、各企業でデータベースを用いた業務のシステム化は盛んに行われているが,1企業内において,異なる業務対応にシステム化されている場合が少なくない。さらに,管理されるデータの所在まで含めた体系的なシステム化手法は確立されていない。このため,本来システム間で共有されるべきデータが複数データベース上で重複して存在しており,データを統一的に取り扱いといった要求時においては,どのデータベース間でどのデータが重複しているかの明確化が必要となる。しかし,現状,全社レベルでの統一的な設計パラダイムが確立されていないことや,扱うデータのとらえ方が業務毎に異なること等により,名称の付与方法,実体・属性の表現方法,使用するコード体系等はデータベースによりまちまちである。このため,本来は同一の実体・属性・属性値を意味しているはずのデータが複数データベースにおいて存在するにもかかわらず,データベース上での表現からではそれを特定できないという問題がある(これをデータベース間の異種性の問題と呼ぶ)。1.2目的複数データベース上のデータを統一的に取り扱いという要求に対して,スキーマ/ビューといったレベルで個々のデータベースがあたかも統合されているように利用者に見せる手法については種々の研究が行われている。しかし,このような統合化の手法においては,データベース間における異種性およびそれらの間の対応関係(一方のデータベースにおける要素を他方のデータベースのどの要素とどのように対応付ければよいか)は既知であることを前提としており,異種性の分析手法およびそれらの間の対応関係の導出方法については議論がなされていない。現在,異種性の分析,対応関係の導出は人手に頼らざるを得ない状況であり,弊社においても2つのデータベース間で,実体・属性・属性値レベルでの対応関係の洗い出しに約1年近く費やした事例もある。従って,統合化の手法に加えて,効率のよい異種性の分析・対応関係の導出手法(本稿では,以降「データマッピング手法」と呼ぶ)の早期確立が望まれており,このデータマッピング手法を確立することを目的とする。
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1992-09-28
著者
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