DB流通におけるデータ変換方式について
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概要
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従来,企業では業務毎にシステム化を行ったため,業務等の違いにより個別にデータベース(DB)を作成した.近年,業務連携が重要な課題となり,個別作成されたDBのデータを共有し多目的に利用したいという要求が生じている.この要求を実現するため,データの発生源となる原本DBのデータを,これを利用したいDBへ流通する(これを「DB流通」と呼ぶ),DB流通システムが必要となる.しかし,DB流通を実現するのは容易ではない.DB流通と同様,複数のDB間でデータ/スキーマの共用化を行うFederated Database 等で,DB間の異種性が問題となっている.DB間の異種性とは,DB間でのデータ,スキーマ間の種々の相違のことである.たとえば,DBが個別に作成されたため,各DBが使用しているDBMSが異なっている場合がある.また,関連したデータ項目が一方では1つのレコード内に存在しても,もう一方は2つのレコードに分かれているように,同一実体を示しているデータであったとしてもデータ構造が異なる等,DB間で同一の表現にはなっていない.さらに,同じ意味を示しているデータ項目であっても,型,精度等が異なっている.そのうえ,データの意味が同一ではないが類似した意味を持つデータであったり,データを表現するコード体系が異なる等,データ値が異なっている場合がある.このようなDB間の異種性を解決しDB流通を実現するために,流通させたいデータをそれぞれのDBに適した形式に変換する,データ変換が重要である.本稿では,「DB流通基本システム」の構成要素となるデータ変換処理を実現する,データ変換方式を提案する.
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1993-03-01
著者
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