マルチエージェントシステムによる音響ストリーム分離 : ストリーム分離の排他性の向上

概要

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一般環境での音を媒介とした状況理解を、音環境理解(Auditory Scene Analysis)と呼ぶ。音環境理解が機械的に実現できれば、ロボットの耳など、音響処理の応用分野は飛躍的に拡大する。通常の環境では,複数の音が同時に存在するのが普通であり、混合音から環境内の各事象を理解するためには、混合音中の各音を個別に聞き分ける必要がある。混合音から分離された音を、音響ストリームと呼ぶ。我々は、音響ストリーム分離の枠組をマルチエージェントシステムを用いて実現した(本稿では旧システムと呼ぶ)。各音響ストリームの管理を一つの追跡エージェントが担当し、エージェントどうしが相互作用しながらストリームの分離を行なう。このシステムでは,エージェントの追加により、容易に機能が拡張できる。また、動的な追跡エージェントの生成・消滅機構により、ストリームの数を自動的に制御できる。しかし、ストリームの排他的分離の誤差が多い場合、ストリーム数のコントロールが必ずしも適切には機能しなくなる。本稿では、この排他的分離機購を適正化して、ストリーム数が増えた場合にも安定してストリーム分離を行なえるようにする。4つのストリームが存在する場合のストリーム分離について、実験結果を示す。
一般社団法人情報処理学会の論文
1994-09-20

マルチエージェントシステムによる音響ストリーム分離 : ストリーム分離の排他性の向上

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