文字認識系における人間のヒューリスティックを用いた学習機能の検討
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概要
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オンライン手書き文字認識(以下,文字認識)系において,認識用字体表現辞書(以下,辞書)に字体パタンを追加する学習方式(パタン追加学習)は,一般的な学習法である.追加したパタンを追加直後から認識可能とできる強力な学習方法である.このため,現在市販されている認識系の多くで採用されている.しかし,あらたに追加するパタン(新パタン)と既にに登録されているパタン(既知パタン)との競合(認識系がパタンの差異を認識できなくなること)の発生は避けられない.既存の認識系では,競合の発生が予想される場合,それを承知で新パタンを登録してしまうか,登録を拒む,または競合パタンを削除することになる.学習機能がありながら,実用時の認識率向上に寄与できない原因がここにある.そのため,競合を回避する方法が必要となる.筆者は,新パタン登録時に既知パタンとの間で競合が予想された場合,ユーザのヒューリスティックを用い,競合を回避する方法を考案し,プロトタイプを試作した.プロトタイプは我々が研究を進めているFOLKS(Free On-Line Kanji input System)文字認識系に付加する形で作成した.本稿では,その方法について述べる.
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1994-09-20
著者
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