高齢者向けPC通信端末の試作

概要

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高齢化社会の進行にともない,高齢者ユーザがPCなどの情報機器を使用する必要性が強調されるとともに,実際その機会も増加している.しかし,ヒューマンインタフェース(HI)上の問題は多く(l)身体面:キーや文字の大きさ,手の震え,操作環境や姿勢の問題,(2)認知面:操作の意味,手順や専門語の理解などの困難さ,機械に対する不安の問題,(3)応用面:PCが日常生活で何に役立つかわからない,またはコンピュータそのもののイメージがつかめないなどが中心的な課題と考えられる.高齢者のためのHIはこれらの3側面とそれぞれのバランスを考慮して構築されなければならない.また,これらの重みや問題となる部分は個人ごとに異なるため,インタフェースは個人に柔軟に適応できることが重要である.本研究では,高齢者の情報機器利用のための最適なインタフェース要件を抽出するため,一般生活において,今後電話や放送メディアについで重要になると考えられるPC通信を第一の応用分野としてとらえ,端末装置を試作している.本装置では,特に認知面でのHI上の支援に重点をおいた.
1993-09-27