インクリメンタルシミュレーションにおけるイベント保存/評価効率の改善

概要

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ディジタルシステムの設計/検証サイクルを短くするための手法として、インクリメンタル機能シミュレーションアリゴリズム(以下ではインクリメンタルアルゴリズムと呼ぶ)が提案されている。このアルゴリズムは、機能コンポーネントの入力信号線に関するシミュレーション結果を保存し、設計変更により影響を受ける部分だけを再シミュレーションすることによって、シミュレーション時間を短縮するための手法である。本稿では、このインクリメンタルアルゴリズムを、ゲートレベルで記述された回路の論理シミュレーションに適用するための手法を提案する。ゲートレベルで全ての信号線のイベントを保存することは現実的に不可能であるため、できるだけ少ないイベント保存量で、できるだけ多くのイベント評価を削減することを考える。本手法では、このイベント保存/評価効率を改善するために、設計変更後のシミュレーションにおいて評価される可能性が高い信号線から優先的に選択し、イベントを保存しておく。さらに、デマンドドリブンアルゴリズムを用いることにより評価量を最小限に抑え、イベントスケジューリングを行なうべき信号線の検出を省略する。
一般社団法人情報処理学会の論文
1993-03-01

インクリメンタルシミュレーションにおけるイベント保存/評価効率の改善

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