形態素情報共起性による同形異義語認定方式の検討
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概要
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各種情報案内や新聞記事などの文字情報を電話やファクシミリなどを通して利用者に配信する情報提供サービスが急増している。特に日本語の文章を合成音声で読み上げ、電話などで聞けるサービスは即時性の高い記事や長時間態勢の情報提供には非常に有効である。NTTでは、本サービス実現のために合成音声の品質の改善の他に文章を正しく解析し読み振り、韻律情報付与(アクセント/ボーズ等)を高い精度で実現する研究開発を進めている。ここでは、高精度の形態素解析技術と約43万語の日本語辞書を用いて99%以上の単語解析及び読み振り精度を達成している。しかし、さらに高精度で読み振りを行うには、同形異義語(同形字面で意味属性及び読みが異なる単語のペア:以降、同形語と略する)の認定方式の検討が必要であった。本稿では、実際の新聞記事の単語解析や読み振りの不良を分析して単独名詞で出現する同形語の読み振り精度が低いことを確認するとともに、同形語周辺の形態素情報との共起関係を3タイプで定義して各要素の意味属性との連接強度を判定することにより同形語を認定する方式を提案し、実データを用いた机上評価を通して本方式の可能性を示す。
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1993-03-01
著者
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