論理プログラムの前向き推論による一計算法
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概要
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Prologに用いられている論理プログラムの計算法は,深さ優先探索およびSLD導出による後向き推論にもとずいている.この方法はプログラムの制御がしやすく,システムの構成も比較的簡単であるが,計算が無限ループに陥いる可能性があり,また後戻りによって計算の中間結果を捨ててしまうので同一の目標の評価を繰り返すことがある.さらに,質問(目標節)によって計算の入出力が行われるために,入力データはいくつかのリストまたは項に制限される.入力データの集合を事実の形式で公理系(プログラム)の一部に与えることもできるが,その場合一般に計算効率が悪い.これまで前向き計算は構文解析やプロダクションシステムなどに使用されているが,一般の計算法については余り調べられていない.この報告では単位消去法と呼ばれる次のような新しい計算法を紹介する.(1)プログラムは規則の集合からなる.(2)入力データは単位節の集合として与えられる.(3)計算は,単位節と規則との単位融合(unit resolution)により新しい規則および単位節を生成することで進められる.(4)与えられた条件に適合する単位節が生成されたとき,その単位節が計算の解または出力である.
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1989-10-16
著者
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