ユニフィケーションを用いた用例検索システム
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概要
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翻訳支援システム、あるいは言語教育支援システムの機能として、対訳文のついた用例の検索は非常に有効である。用例検索の方法として、データベース照会言語を使用して、直接キーを指定して引く方法や、KWIC(Key Word In Context),あるいは、自動的に自立語を検出し、それを検索キーとして認識するものがある。しかしこれらは、あらかじめ検索キーを熟知していなければならかったり、また、付属語の単語の区切りが分かりづらいなどで、主に自立語の検索にしか用いられない。これに対して、冒頭に述べたような用途を考えると、用例検索としては、自立語の検索よりもむしろ構文の検索のほうが重要となる場合が多い。筆者らは、構文の類似性をもとに用例を検索するシステム、ETOC(Easy TO Consult)を研究開発してきた。このシステムは、従来の用例検索の枠組みと異なり、入力として日本語文を許しており、この入力文から自動的に検索キーを抽出する。また、検索キーの抽出のための規則がユーザーに開放されており、規則の順序を変更することで、検索の仕方を変えることができる。本稿では、ETOCを拡張して、構文と意味の両方で類似した文を検索する方法を提案する。この方法は、まず、構文的に類似した文を「緩い」規則で検索し、そのあと意味的な類似性を尺度にして順序付けを行うものである。また、構文的な検索のためにユニフィケーションを使用するという拡張を試みる。
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1989-10-16
著者
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