用例に基づく音声認識の絞り込み
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概要
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用例に基づく推論という枠組みが提唱されている。これは「大規模な用例データベースから入力に類似した用例を検索し、それを利用して推論する」という従来の規則に基づく自然言語処理とは大きく異なった枠組みである。現在の自然言語処理の抱える重要な問題点の一つに、システムの能力を決定する知識(文法規則や辞書)の拡張が非常に困難なことがある。上記の枠組みでは、比較的簡単に用意できる用例を集めることがシステムに必要な知識の構築に相当するので、この問題点を克服するものとして有望である。また、大容量で高速の記憶装置や並列計算機などのハードウェアの進歩が著しく、大規模な用例データベースの検索も可能になりつつある。この枠組みは、構文解析や翻訳あるいは音声合成など自然言語処理の様々な局面に適用可能である。本稿では、まだ試みられていない音声認識の曖昧な出力の絞り込みの小規模の実験と明らかになった課題について報告する。
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1989-10-16
著者
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