神経回路網モデルによるステレオ視機能の実現
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概要
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人間は,単眼視による手がかり(monocular cue)を用いることなくステレオ画像から立体感を得られることが知られている.即ち,early visionにおける左右像の照合過程だけで,立体感を得ることができ,対象についての知識などが働く処理過程はearly visionでの処理過程で得られた立体感を補強していると考えられる.筆者らは,このearly visionにおける立体照合過程に着目し、神経回路網モデルによる立体視機能の実現について検討している。特に自己組織的なモデルによって構成された神経回路網(アルゴリズム)によって,立体視の機能を実現することが目的である.そのため本検討では,(1)入力画像に対して陽な特徴抽出処理を行わず,原画像の画素値を入力情報とすること,(2)回路網の出力は,入力画像の視差地図を表すこと,(3)回路網の構成にあたっては立体照合の処理に関する既存知識を極力使わないないこと,(4)対象依存性の少ない回路網を構成すること,などを前提としている.前回までの報告で、ステレオ画像から視差地図を得るための神経回路網の構成方法を提案し、構成された回路網の処理例として, ランダムドット画像をはじめとした簡単な二値画像を入力とする例を示した。今回はその方法の自然な拡張を行うことにより,多値画像にも適用できるような神経回路網の構成方法を提案する.
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1989-10-16
著者
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