分散環境における手続き型言語のループの並列化

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Weiserによると、プログラムを、その中のある変数の値を求めるための最小のデータフロー(sliceと呼ばれる)に分割し、プログラム全体をsliceの和と考え、プログラムの並列化をsliceの並列な実行として捉える試みがなされている。また、金田らによると、配列をループ構造と密接なものと捉え、それに基づくベクトル化の手法が提案されている。本報告では、Weiserの結果をもとに、ループ構造と密接な配列全体のslice(すなわち、各要素のs1iceがループ構造によって結び付けられたもの)に着目し、単一のコンピュータで動作させていたプログラムを、一般的になりつつある分散環境上で動作させること、特に、ループ構造の実行部分(モジュール)を、元のプログラムと同一の実行結果を保証したまま並列化することについて考察し、並列化に際して必要とされるメカニズムを述べる。ただし、実行部分の粒度が小さい場合にはベクトル化の問題となるので、大きな粒度の場合を対象としている。対象言語としてはPasca1、アーキテクチャとしては共有メモリを有するマルチプロセッサマシンを想定しているが、言語についてはPascalに限らず、全ての構造的手続き型言語に対応可能である。
一般社団法人情報処理学会の論文
1989-03-15

分散環境における手続き型言語のループの並列化

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