レンズ設計エキスパートシステムOPTEX : ヒストリー管理機構
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概要
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一般に設計は、初期形状から目標を達成するまでの、対象物に対する改造と評価の繰り返しから成り、図1のような木を構成しながら進む過程と見ることができる。最近では、この過程が徐々に分析され、それをコンピュータに組み込むことによって、ES(エキスパート・システム)の開発など設計の自動化が進められている。しかし、最終的な決定や、ある時点へ戻ってやり直してみるといった判断は、まだまだ人間に任せられているのが実状であり、設計者は常にコンピュータがすることに注意を払っていなければならない。したがって設計支援システムにおいては、コンピュータによって自動化される部分と、人間の手によってなされる部分とが、お互いに協調して進められる環境を整えることが課題となる。例えば、ある設計においてESが設計者の予期しない結果を出した場合、ESが「どういう状況」で「どういう判断」をしたのかを、図1のような木構造で視覚的に表現すれば設計者はそれを見て内容を容易に理解することができるであろう。そして、ある時点へ戻ってやり直してみるといったように、設計者が介入することが容易になるであろう。そこで我々は、この点に着目し、現在開発中のレンズ設計エキスパートシステム(OPTEX)の一機能として、設計の完全な履歴を記録し、その設計過程を視覚的に表現するインターフェースを考案したので、これを報告する。
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1989-03-15
著者
-
加藤 英二
三菱地所(株)
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浅野 俊昭
キャノン(株) 情報システム研究所
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高木 常好
キャノン(株) 情報システム研究所
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加藤 英二
キャノン(株) 情報システム研究所
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金子 和恵
キャノン(株) 情報システム研究所
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雲 和雅
キャノン(株) 情報システム研究所
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浅野 俊昭
キャノン(株)システムエンジニアリングセンター
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