連想RETEネットの逐次編集

概要

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推論実行前にルールをコンパイルする方法は,プロダクションシステム高速化のための有力なアプローチであり,RETEアルゴリズムや,その改良方式が種々提案されている(例えば2),3))。これらは確かに推論効率を改善するか,前処理としてのコンパイル時間の増大を引き起こす。故に,ルールの追加/削除を頻繁に行う状況では,ルールベースの開発効率が悪化するため,コンパイル処理自体の効率化が必要となる。OPS5のLISP版では,逐次コンパイル機能が提供されており,また,コンパイル自体にRETEネットを利用した方式も提案されている。RETEネットを更に複雑化した上記改良方式では,コンパイル時間がRETEネットよりも増加するので,コンパイルの効率化は実用上より重要となる。本論文では,現在のところ推論効率が最も良い反面,コンパイルに時間かかかる連想RETEネットを対象とし,その効率的コンパイル法を提案する。また,提案手法の性能解析のための数式モデルを提案し,ルール数などがコンパイル効率に及ぼす影響を明らかにする。
一般社団法人情報処理学会の論文
1988-09-12