グラフィック・エディタ用図形定義文法の設計

概要

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近年、情報化社会の発展に伴い通信ソフトウェアの開発・保守に対する要求は急激に増加し続けている。このため、通信ソフトウェア開発・保守の基本である要求仕様をより効率良く開発・保守できる作業環境が求められている。我々は、CCITT標準の仕様記述言語SLDをベースにして、通信ソフトウェア要求仕様の作成を支援する要求仕様定義支援システムESCORT(Environment for Specifying Communicaitions Software Requirements)の研究開発を進めており、これまでに要求仕様の検証、プロトタイピング、最適化などを支援するツール、要求仕様の記述・編集を効率良く行なうために有用な構文エディタ機能、および検証・最適化等の諸機能を有機的に統合した環境としての要求仕様定義支援用グラフィック・エディタの検討・作成を行なってきた。このような、要求仕様定義支援用グラフィック・エディタでは、表示すべき図形やそれらの関係は、対象とする仕様記述言語やツールの種類およびそれらに対する修正により変化する。そのため、仕様記述言語やツールの違いに応じて自由にグラフィック・エディタ仕様を記述し、それに基づいて構文指向グラフィック・エディタを生成できる機能が必要である。現在、上記機能を実現するため、属性文法を利用したグラフィック・エディタ・ジェネレータについて検討を行なっている。本稿では、属性文法を利用したグラフィック・エディタ・ジェネレータを記述する属性図形定義文法の基礎となるグラフィック・エディタの仕様を形式的に、かつ理解しやすく記述することのできる図形定義文に必要な機能について問題点を明らかにし、その問題点を解決すべく設計したグラフィック・エディタ用図形定義文法を提案する。
一般社団法人情報処理学会の論文
1988-09-12

グラフィック・エディタ用図形定義文法の設計

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