エリア分割によるモバイルエージェントへのメッセージ伝達法(ネットワーク)
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
本論文では,モバイルエージェント(以下,MAと呼ぶ)を生成した送信元から,移動したMAヘメッセージを送信することを議論する.そのための方法として, Home-Proxy法,Broadcast法等がある.しかし,これらの手法はネットワーク上を頻繁に動き回るMAに対して,送信されたメッセージが到達しない可能性がある.この問題を解決するための手法が,Murphyらによって提案されている(以下,Murphy法と呼ぶ).Murphy法は確実にメッセージをMAへ伝達することができるが,メッセージがMAに到達するまでの到達時間については考慮されていない.このMurphy法を改良し,ネットワーク全体を複数のエリアで分割することにより,可能な限り短い時間でメッセージ伝達を行う手法(以下,エリア分割法と呼ぶ)を提案する.本論文では,エリア分割法を厳密に,かつ詳細に定義した.更に,理論的な検証を行うことで,この手法の正当性を証明した.また,シミュレーション実験を行い,エリア分割法をMurphy法と比較して,MAのノードでの滞在時間が短くなければMAへのメッセージ到達時間が短縮されていること,及び,MAのノードでの滞在時間が短ければメッセージ数は少ないことを確認し,有効性を実証した.
- 社団法人電子情報通信学会の論文
- 2004-06-01
著者
-
大田 知行
広島市立大学大学院情報科学研究科
-
角田 良明
広島市立大学大学院情報科学研究科
-
伊藤 篤
(株)kddi研究所
-
井上 伸二
広島市立大学情報科学部
-
伊藤 篤
KDDI株式会社
-
井上 伸二
広島市立大学大学院情報科学研究科
-
増田 康男
広島市立大学情報科学部
-
井上 伸二
広島市立大学大学院 情報科学研究科情報工学専攻
-
角田 良明
広島市立大・情報科学
-
井上 伸二
広島市立大学 大学院情報科学研究科
-
大田 知行
広島市立大学大学院 情報科学研究科
関連論文
- VANET環境における車両位置情報を用いた蓄積運搬転送による高信頼データ転送方式 (アドホックネットワーク)
- モバイルアドホックネットワークにおける局所的に分割された往復パスを用いたルーチング(変革を続けるネットワークソフトウェア技術論文)
- アドホックネットワーククラスタリングにおける隣接ノード数に基づく適応型電力制御法(ネットワーク,通信の未来を担う学生論文)
- 指向性アンテナを有する移動体によって構成されるアドホックネットワークにおける通信制御プロトコル (情報ネットワーク)
- 変革を続けるネットワークソフトウェア技術論文特集の発行にあたって
- 交通密度と平均速度との相関を考慮したVANETにおける渋滞回避走行ルート発見手法 (情報ネットワーク)
- アドホックネットワークルーティング技術の研究動向とスケーラブルグループメンバー確認技術の研究開発(組込技術とネットワークに関するワークショップETNET2006)
- D-3-6 Yacc・Lexを用いたオブジェクト指向プログラムのための共通インタフェース
- 格子状道路における車車間アドホック通信を用いた渋滞緩和を目的とする自動車走行制御(セッション6:ITSアプリケーション)
- マルチエージェントに基づいた予備VP予約法とその実験的評価(ネットワークソフトウェア)