V60リアルタイムOSにおけるタスク間通信 : ランデブーの実現
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概要
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V60リアルタイムOSは、32ビットアーキテクチャーを持つマイコンV60のリアルタイム制御用OSである。本OSでは従来のセマフォ、メールボックスに加えランデブーによる通信を標準タスク間通信とし、Adaにおけるランデブー機能に近いシステムコールを提供している。本論文ではランデブーの特徴、本OSにおける実現、評価などについて述べる。リアルタイムシステムでは、タスクは固有の走行環境で他タスクと独立に並行動作するとともに、複数の他タスクと同期、通信を行ないながら一連の処理を行なう。安全な走行環境は、タスク固有の走行環境を保護するだけでなく、他タスクとの通信をどれだけ安全に実現するかが重要な点である。本OSで提供するAdaランデブーによるタスク間通信方式は同期型タスク間通信であり、タスク間通信と同期の機能を同時に持ち、タスク間通信の往復が一組のシステムコールで実現できるため、高速でかつ安全なタスク間通信を供給することができる。
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1986-10-01
著者
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古城 隆
日本電気(株)C&C共通ソフトウェア開発本部基本システム開発部
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高橋 明子
日立システムエンジニアリング(株)
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土屋 里枝
日本電気(株)マイクロコンピュータ・ソフトウェア開発本部
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高橋 明子
日本電気(株)マイクロコンピュータ・ソフトウェア開発本部
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北村 隆昭
日本電気(株)マイクロコンピュータ・ソフトウェア開発本部
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今村 宣之
日本電気(株)マイクロコンピュータ・ソフトウェア開発本部
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古城 隆
日本電気(株)c&c共通ソフトウェア開(本)基本システム開発部
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