ハイパーメディア空間を構築する垂直分散型データベースのための検索プロトコル

概要

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筆者らは広域の高速ネットワーク上に分散格納されているマルチメディア情報をユーザに対し,効率的に提供するマルチメディア情報ネットワークシステムとして,ダイナミックハイパーメディアシステム(DHS)を研究開発してきた.DHSはクライアントエージェント(CA),知識エージェント(KA),マルチメディアデータベース(MDB)により構成され(図1), Hypermedia-on-Demand(HOD)システムのプラットホームとして利用可能である. HODシステムでは,CAのイベントマネージャはユーザの要求を取得し,その要求にあったシナリオを得るためのクエリをKAに発行する.KAではそのクエリを基にリンクマネージャが知識ベースを用いてユーザの感性やバックグラウンドを考慮し,シナリオを取得・分析してメディアデータを取得するクエリを生成し,それを各MDBに発行する.各MDBでは要求に合ったメディアデータを検索し,KAに転送する.このようなHODシステムの機能評価のためにプロトタイプとして「川越電子博物館」を構築した.本稿では,このプロトタイプシステムを構築するために,CAからKAを介し垂直分散するMDB群からメディアデータを取得する一連の検索法,及びプロトコルについて述べる。
一般社団法人情報処理学会の論文
1996-03-06