酵母による N-置換アミンの代謝
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概要
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酵母における2級・3級アミン分解活性の所在について, 研究室保存の菌株および天然より分離した菌株を用いて検討した. その結果, 空気中より分離し, Candida sp. と同定した菌株 (WY-3) が, これらのアミンを酸化する最高の活性を示した. この菌株は多くの3級, 2級および1級アミン類を単一窒素源として生成することができる.この菌株における, これらのアミンの分解活性の生成のための培養条件について検討した. 高い分解活性を示す菌体は, アミン0.2〜0.3%, 蔗糖3.0%, KH_2PO_40.5%, K_2HPO_4 0.1%, KCl 0.05%, MgSO_4・7H_2O0.05%, 酵母エキス0.05%, コーンスチープリカー0.05%, カゼイン水解物0.03%, を含む pH5.0 の培地で, 30℃, 18時間培養することによって得ることができた.この酵母による N-メチル-n-ブチルアミン酸化の生成物はn-ブチルアミンとホルムアルデヒドであり, トリメチルアミンの酸化生成物はジメチルアミンとホルムアルデヒドと同定した.
- 社団法人日本生物工学会の論文
- 1976-10-25
著者
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