Candida kefyrの一菌株のβ-Fructofuranosidaseについて : 酵母β-Fructofuranosidaseに関する研究 第1報
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概要
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Candida kefyrの一菌株は乳糖その他の栄養素を含む培地から菌体内および菌体外のβ-fructofuranosidaseを生産するが, ブドウ糖, 果糖あるいは蔗糖を炭素源とした場合にはほとんど生成されない.菌体内酵素の生産と培地中の糖の消費との間には共〓的な関係が認められる.またその生成は菌の生育にほぼ平行し, 細胞の自己消化に伴なって急激に減少する.一方, 菌体外酵素は菌の増殖より幾分遅れて徐々に培地中に蓄積され, 細胞の死滅期に急激に増加する.本酵母のイヌラーゼ生成力は, パン酵母に比し, 極めて強力なことが知られる.イヌリンおよび酵母エキスはそれぞれ, イヌラーゼ生成を顕著に増大する.酵素生産の最適温度は27〜30℃にある.本酵母細胞を約0.3%のalkyldimethylbenzylammonium chloride水溶液で処理すると, 菌体内酵素が能率よく抽出される.この方法による時は, 従来のトルオール自己消化法に比し, 採取酵素液の比活性が高く, また遠心分離や濾過などによるその分離も容易である.イヌラーゼとインベルターゼの両活性は, ほとんど同じ過程をたどって, 細胞から溶出される.
- 公益社団法人日本生物工学会の論文
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