吸着剤およびイオン交換体による不溶化酵素の活性
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概要
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吸着剤およびイオン交換体によるglucose oxidase およびglucoamylase の不溶化を試み, 有好に酵素および担体(吸着剤またはイオン交換体)の利用を計る条件を検討した.一定の酵素溶液に加えるべき担体の量によって, 得られた不溶化酵素の活性が異なり, かつ過剰の担体を用いた場合には吸着またはイオン結合によって不溶化された酵素の単位量あたりの活性が低下することが認められた.この事実は与えられた酵素の全量を不溶化しかつその活性を最大にする担体量が存在することを示している.吸着剤もしくはイオン交換体の酵素不溶化担体としての適否を判断する場合には, それらの結合能のみならず結合した酵素の単位量が示す活性の大小をも考慮することが必要である.そこで上記二種の酵素に対して飽和吸着(結合)量 ε_a(gr-enzyme/gr-carrier) および結合酵素の活性と遊離酵素の活性の比 η(-) をいくつかの担体について実験的に求めた.その結果 glucose oxidase 不溶化担体としては活性炭)η=0.26,ε_a=0.047) と Amberlite CG-50 Type II (η=0.64. ε_a=0.0035) がすぐれており, また glucoamyalse に対しては Amberlite CG-50 Type II (η=0.45,ε_a=0.065) が良好な担体であることが判った.
- 公益社団法人日本生物工学会の論文
- 1971-06-25
著者
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