壮齢林の枝打ち跡の巻込みに関する研究(I) : スギ72年生林分での事例
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概要
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愛媛県久万町にある枝打ち木を節解析の方法で調査した。枝打ちは, 49年生時と57年生時の2回ナタで行われている。生枝打ちの残枝長は, 残枝径の大きさにより左右される。また, 巻込み長は, 残枝径, 残枝長の両者と関連があり, 残枝径や残枝長が大きくなるほど巻込み長も大きくなる。巻込みに必要な年数は, 2〜15年であり残枝径や残枝長の大きさに影響を受ける。巻込み後の年輪が平滑になるには, 非常に長い期間が必要である。異常変色は, 多く発生しており, そのおもな発生原因は, 枝打ち時に幹に傷をつけることである。変色の大きさは, 幹の傷の大きさと関連がありそうだ。このような生枝打ちでの結果は, 正常枝と不定枝の間で差がみられなかった。自然枯死枝の巻込み長は, 残枝長により影響を受け, 同じ残枝長なら生枝打ちに比較し大きくなる。
- 日本森林学会の論文
- 1981-02-25
著者
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