ふたつの斜面に生育するスギ林分における木部圧ポテンシャルの日経過
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概要
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スギ人工林で木部圧ポテンシャルの日経過をしらべ, 生育する斜面の方位や, 斜面上の位置との関係を検討した。木部圧ポテンシャルはいずれも日の出後樹冠部の受光がはじまると下降し, 日中の最低値に達したのち上昇をつづけ, つぎの日の朝がたに最高値に達した。南西斜面の林分の木部圧ポテンシャルの日変化は北東斜面より1日をつうじて1〜2時間おくれた。このおくれは両林分間の受光のおくれと対応した。斜面上の位置による木部圧ポテンシャルの日経過のちがいは, 南西斜面で大きく, 北東斜面で小さかった。このちがいの原因として, 北東斜面では受光状態が斜面全体で一様に変化するのに対し, 南西斜面では周囲の地形などの影響で斜面上の位置によって異なることをあげた。水ストレスの量的な指標として1日の水ストレス(daytime water stress)を求めた。1日の水ストレスを斜面上の位置のちがいで比較すると, 両斜面とも下部でもっとも小さかった。
- 日本森林学会の論文
- 1976-09-25
著者
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