生長休止期のトドマツ葉にある生長抑制物質(II)
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概要
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生長休止期である1971年11月13日に採取した23年生トドマツ葉の中には, 多量の生長抑制物質が存在するが, その中でイソプロピルアルコール : アンモニア : 水=10 : 1 : 1(v/v)の展開溶媒のRf0.00〜0.18には, フェノール化合物が存在する。本実験において, このフェノール化合物について調べ, 次の結果が得られた。1.アベナ伸長試験において, このフェノール化合物は, 濃度1〜100ppmでわずかに生長促進作用を示し, 100ppm以上で生長抑制作用を示す。このフェノール化合物は, 濃度100〜500ppmでトドマツ種子発芽を抑制した。2.質量分析, 元素分析, 核磁気共鳴分析等の結果から, このフェノール化合物は, D-カテキン(3,5,7,3', 4'-ペンタヒドロキシフラバン)と同定された。
- 一般社団法人日本森林学会の論文
- 1973-03-25
著者
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