直径分布に関する理論的検討(I) : ワイブル分布の形状パラメータと枯死率との関係および拡張ワイブル分布の誘導
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概要
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直径分布によく利用されているワイブル分布について, その分布を導いた信頼性の理論にたって検討した。その結果, xを時間としr(x)を枯死率とすると, その動きはマツの自然間引林分ではxの経過とともにr(x)は減少し, その傾向は1ステージ10年間を区切りとしてちょうどノコギリの歯のような形で減少していくことがわかった。しかも各ステージではほぼax^b型なる摩耗故障型を呈することが示された。このことから林木の"枯死時間分布"はワイブル分布で表現され, 枯死時間とそのときの胸高直径との関係がベキ乗関係の場合, 枯死木の直径分布はワイブル分布することがわかった。しかしながら, 現に生存している立木の直径分布がワイブル分布型になるという理論的根拠は見いだせなかった。次にxとr(x)の関係からワイブル分布の原方程式よりも融通性に富んだモデル式を考え, ワイブル分布を包含した新しい確率分布すなわち拡張ワイブル分布を誘導した。そしてこの分布の性質とパラメータの推定法について検討した。
- 日本森林学会の論文
- 1984-07-25
著者
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