降雪初期の埋幹の違いがスギ幼齢木の根元曲りと生長に及ぼす影響
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概要
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降雪初期の冠雪に伴う埋幹の違いが, スギ幼齢木の根元曲りの形成と生長に及ぼす影響を知るために, 降雪前にテープを用いて幹の倒伏を防止し, その翌秋に根元曲りの大きさ, 根系の損傷状態, 新葉量, 樹高および材積生長量を調べて, 倒伏を防止しない個体と比較した。その結果, 降雪初期の冠雪による樹幹の倒伏は, テープ処理によってかなり防止されて根元曲りが軽減され, この時期の樹幹の倒伏の程度が根元曲りの大小を左右する主因であることを見いだした。また, この1年で根元曲りの急増した個体の根系は, 等高線方向ではほとんど損傷を受けないが, 山側では著しい損傷を, 谷側では一部に損傷を受けている事実を認めた。そのため, 降雪初期の冠雪とその後に続く埋雪による幹の著しい倒伏は, 根元曲りの急増ばかりでなく, 新葉量の減少と樹高および材積生長量の減退を伴うことを明らかにした。
- 一般社団法人日本森林学会の論文
- 1982-12-25
著者
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