多雪地帯のスギ幼齢木の根元曲りとその回復が季節的樹高生長パターンに及ぼす影響
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概要
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多雪地帯のスギ幼齢木の季節的樹高生長バターンの分類を行うとともに, 根元曲りと生長バターンの関係を主成分分析を用いて解析した。また, 通常, 根元曲り軽減処理として用いられる雪起こし, 斜植えおよび施肥の効果についても検討した。季節的樹高生長から求めたRICHARDS関数のバラメータ, A, m, kを用いてクラスター分析を実施した結果, 生長バターンは二つのタイプに分類された。主成分分析から, 傾斜地にあるこの調査地では, 根元曲りの大きな個体ほどAが小さく, mとkが大きくなる傾向が認められた。このことから, 多雪地帯のスギの生長阻害因子としては, 雪圧による根元曲りが最も重要なものだと考えられる。根元曲り軽減処理のなかでは, 雪起こしが最も効果があり, 根元曲り軽減だけでなく, 樹高の伸長量や初期生長を良くする方向にも作用することがわかった。
- 一般社団法人日本森林学会の論文
- 1986-03-25
著者
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