枝打ちによるスギノアカネトラカミキリの予防
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概要
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スギノアカネトラカミキリはスギの枯枝に産卵し, 幼虫は枝や本幹に穿孔する。古い幼虫孔はスギの"とびくされ"と深い関係をもっている。このカミキリムシの加害を予防するには枝打ちすることが適当と考えられる。この調査では枝打ちがこの被害の予防に効果があるかどうかを検討したものである。1960年に1.0haの調査地を設定し調査した。これは1923年に植栽し, 1955年に枝打ちを行なった林で、そのうち0.26haは対照区として枝打ちしないで残した。調査結果は次のとおりであった。1.枯枝と切断枝の本害虫による被害率が, 枝打ち区で6%であるのに対し, 対照区では47%であつた。2.両調査区の標準木製材による調査においても, 同様の傾向がみられ, 対照区の被害が枝打ち区に比して多かった。3.両調査区の間で, 被害率に大きな差が認められ, 枝打ちによってカミキリムシの加害を予防できることが明らかになった。
- 日本森林学会の論文
- 1962-06-25
著者
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