カラマツ類の高芽接ぎによる世代短縮と着花促進(I) : 高芽接ぎによるカラマツの世代短縮
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概要
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カラマツ若齢個体を成木台木に高芽接ぎして着花促進あるいは世代短縮にどの程度の効果を期待できるかを調べるための実験を行った。1974年に、2、5、9年生個体各2本、成木1本、早期着花性個体1本を供穂者として、2本の17年生台木に高芽接ぎを行い、毎年のラメットの生長とその上の短枝形成、ならびに雌球花と雄花の着花状況を調べた。どのラメットもそれらのオルテットの芽接ぎ時の苗・樹齢に関係なく芽接ぎ後4、5年で安定した雌球花の着花を示すようになり(雄花はもっと早い)、供穂個体が実生のまま生長して安定着花を示し始める場合の平均的樹齢約21年に比べると、15、6年の世代短縮効果が認められる。得られた次代種苗も正常かつ健全であった。また、以上の効果の現れ方は台木および供穂個体の着花性によって種々に変化するようであった。
- 日本森林学会の論文
- 1989-06-01
著者
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