バイナリレベルにおけるマルチスレッド化コード生成手法とその初期評価

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概要

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従来、高性能プロセッサシステムのアーキテクチャとしてマルチスレッド実行モデルを支援するものがさかんに研究されてきた。しかしながら、現状のマルチスレッド化はソースコードレベルで行なわれており、ソースコードを参照不可能なアプリケーションにおいてはマルチスレッド化による高速化は困難である。そこで、本研究はマルチスレッド実行を支援する機能を備えたプロセッサシステムを前提として、バイナリ変換によるシングルスレッドコードからマルチスレッドコードへの自動生成を行なうことでアプリケーションの実行性能を向上させることを目標とする。本稿では、試作したバイナリトランスレータについて述べると共に、シミュレータを用いた評価結果により、スレッドの処理サイズが十分大きい場合、ほぼ線形に近い性能向上が可能であることを示す。
2001-07-25

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