木構造データ管理による分散共有データオブジェクトの実現方式 (<特集>並列処理)

概要

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本論文では,分散システム上で共有データオブジェクトを管理するアルゴリズムについて述べている.独立性の高いプロセッサをネットワークで結合した分散システムは,ハードウェア構成の柔軟性の点で優れているセッサ閥で共有されるデータオブジェクトの実現が試みられてきた.本アルゴリズムは,オブジェクトの配置状況を木構造のデータを利用して管理するものである.オブジェクトは一つの木の葉に配遇されるか,コピーされて複数の葉に配置される.ノード間のメッセージ通信によってオブジェクトの艇憧状況を更新する.本アルゴリズムは,プロセッサ数に関する対数オーダの実行時間,小さなオブジェクトに適合する管理データ量,処理の有効な局所化と分散化,1対1のメッセージ通信のみによる実現,といった特徴を有しており,適用性の高いものである.本論文ではまず,このアルゴリズムについて,処理手順と正当性検証の概略を示し,次に細粒度の並列処理を試行した分散共有メモリシステムの管理に適用した例について,管理データ量と応答時間に関する考察を行っている.また,ディレクトリを使用したキャッシュー貫性プロトコルとの比較についても言及している.
一般社団法人情報処理学会の論文
1991-07-15

木構造データ管理による分散共有データオブジェクトの実現方式 (<特集>並列処理)

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