骨格ベクトル文字からアウトライン文字への変換方式
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概要
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計算機上で高ドットで高品質の文字を保持する代表的な方法として,文字の輪郭線で表現する輪郭ベクトル文字(アウトライン文字)と,文字を構成するストロークを骨格情報で表現する骨格ベクトル文字がある.この骨格ベクトル文字の生成途中で作られるストロークごとの輪郭線をポリゴン近似したデータから,図形的処理を行うことにより,輪郭ベクトル文字として必要な情報である外輪郭線情報および内輪郭線情報を生成するプログラムを開発した.その方法は,まず外輪郭線情報を,文字や図形認識の分野で用いられている方法で追上原徹三跡することにより求めた.内輪郭線情報を求める方法は,ストロークごとのポリゴンデータ(座標値)とそれらの交点座標値から,外輪郭線と辺を共有しない最小のポリゴンをすべて検出し,それらのポリゴンがストロークの中に包含されているか否かを判定し,包含されていない場合にそのポリゴンを内輪郭線情報とする方法である.大型計算機(M-680 H)による変換処理時間は,256×256ドットのJIS第1水準の漢字の平均値で,66msであった.また,骨格ベクトル文字情報からストローク輪郭の生成時間は,平均33msである.文字の太さの変更等が可能である骨格ベクトル文字の特長を利用して,文字を生成し,品質を劣化させることなく,輪郭ベクトル文字に変換することが可能になった.
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1989-09-15
著者
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