リボザイム配列を含むブロムモザイクウイルスRNAを発現する形質転換タバコにおけるウイルスRNA蓄積の増高
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
形質転換植物におけるブロムモザイクウイルス(BMV)RNAの蓄積量を増加させるため, タバコ輪点ウイルスのサテライトRNA由来のリボザイム配列を利用し, 植物内で転写されたウイルスRNAの複製効率の増加を試みた. カリフラワーモザイクウイルス35SプロモーターとBMV RNAのcDNAとターミネーター配列を含むプラスミドのcDNA配列の3'末端にリボザイム配列を挿入したプラスミドを作製し, BMVの局部病斑宿主であるChenopodium amaranticolorに接種した結果, リボザイム配列を持たない対照プラスミドに比べすて, 約4倍の感染性を示した. 同様の遺伝子カセットをタバコに導入した結果, これら形質転換植物におけるBMV RNAの蓄積レベルは, リボザイム配列を持たない対照植物におけるBMV RNA蓄積の20倍であった.
- 日本植物病理学会の論文
- 1997-04-25
著者
-
森 正之
石川県立大
-
森 正之
石川県大
-
奥野 哲郎
京都大学大学院農学研究科
-
奥野 哲郎
京都大学大学院農学研究科 植物病理学分野
-
三瀬 和之
京都大学大学院農学研究科
-
海道 正典
京都大学大学院農学研究科
-
森 正之
京都大学大学院農学研究科
-
古澤 巌
京都大学大学院農学研究科
関連論文
- 大学研究室紹介 キャンパスだより(41)京都大学 植物病理学研究所
- (146) GFP遺伝子を導入したいもち病菌を用いた穂いもち感染過程の顕微鏡観察(平成19年度日本植物病理学会大会講演要旨)
- 形質転換植物における組換えウイルスの誘導発現
- (255) トマトモザイクウイルスRNA複製に関与するADPリボシル化因子様タンパク質の同定(平成19年度日本植物病理学会大会講演要旨)
- (318) 膜に結合したトマトモザイクウイルス複製タンパク質はRNA合成に関与し,宿主膜タンパク質TOM1,TOM2Aと結合している(平成18年度日本植物病理学会大会講演要旨)
- (22)蛋白質機能改変を可能とするResurrection法の糸状菌における応用(関西部会講演要旨,平成19年度地域部会講演要旨)
- ダイアンソウイルスの遺伝子発現機構と宿主抵抗性回避(学会賞受賞者講演,平成20年度日本植物病理学会大会)
- (65) イネいもち病菌MgPIR1遺伝子は宿主植物への病原性に必須でない(平成18年度日本植物病理学会大会講演要旨)
- (25)オーキシン誘導性レポーター遺伝子(DR5::GUS)を導入したイネ形質転換体の作製(関西部会講演要旨,平成19年度地域部会講演要旨)
- (24)アブシジン酸処理はケイ酸施用により増強されたイネいもち病に対する抵抗性反応を抑制する(関西部会講演要旨,平成19年度地域部会講演要旨)
- (94) いもち病菌の感染により全身特異的抵抗性または真性抵抗性を発現しているイネのcDNAマイクロアレイ解析(平成19年度日本植物病理学会大会講演要旨)
- (93) ケイ酸施用はイネのいもち病菌の感染に対する全身特異的抵抗性発現を促進する(平成19年度日本植物病理学会大会講演要旨)
- いもち病菌に対し全身特異的抵抗性または真性抵抗性を示すイネの感染部位における過酸化水素の局在(関西部会講演要旨,平成18年度地域部会講演要旨)
- (63) いもち病に対する全身特異的抵抗性のイネ葉身での胞子形成量による検定(平成18年度日本植物病理学会大会講演要旨)
- (60) プロベナゾール処理によって誘導されたいもち病抵抗性はアブシジン酸処理によって抑制される(平成17年度日本植物病理学会大会講演要旨)
- (22) 低温処理によるイネのいもち病罹病化にはde novoのアブシジン酸生合成が必須である(関西部会講演要旨, 平成16年度地域部会講演要旨)
- (10)アブシジン酸処理はいもち病感受性イネの褐変・壊死反応を抑制する(平成16年度日本植物病理学会大会講演要旨)
- (18)低温処理はいもち病感受性イネの褐変・壊死反応を抑制する(関西部会講演要旨)(平成15年度地域部会講演要旨)
- (280) カーネーションリングスポットウイルスのゲノムRNA3'末端配列のウイルス感染性における意義(平成20年度日本植物病理学会大会講演要旨)
- (283) Spring beauty latent virus (SBLV)感染シロイヌナズナに誘導される全身壊疽病徴発現への病害抵抗性経路の関与(平成20年度日本植物病理学会大会講演要旨)
- (282) Melandrium yellow fleck virus (MYFV) RNA3の5'非翻訳領域の反復配列はNicotiana benthamianaでの全身感染に必須ではないがウイルスの感染競合に影響する(平成20年度日本植物病理学会大会講演要旨)
- (281) Red clover necrotic mosaic virus RNA1の3'翻訳促進因子によるキャップ非依存的翻訳はリボソームスキャニング機構を利用する(平成20年度日本植物病理学会大会講演要旨)
- (279) レッドクローバーネクロティックモザイクウイルスRNA2の3'UTRに存在する二つの新規なステムループ構造はRNA2の複製に重要である(平成20年度日本植物病理学会大会講演要旨)
- (278) Red clover necrotic mosaic virusの非構造タンパク質p27およびp88の相互作用はウイルス複製酵素複合体形成,RNA複製およびRNAサイレンシングの抑制に必要である(平成20年度日本植物病理学会大会講演要旨)
- (277) Red clover necrotic mosaic virus RNA1に由来するノンコーディングRNAの生成メカニズムと機能解析(平成20年度日本植物病理学会大会講演要旨)
- (276) Red clover necrotic mosaic virus RNAの複製は移行タンパク質の細胞内局在性に影響する(平成20年度日本植物病理学会大会講演要旨)
- (30)Brome mosaic virus (BMV)の3a移行タンパク質のリン酸化と管状構造(関西部会講演要旨,平成19年度地域部会講演要旨)
- (9)Spring beauty latent virus (SBLV)感染シロイヌナズナに誘導される全身えそ病徴には2種のTIR-NB-LRR遺伝子が関与する(関西部会講演要旨,平成19年度地域部会講演要旨)
- (259) Red clover necrotic mosaic virus(RCNMV) RNA1とサブゲノムRNA1aのキャップ非依存性翻訳における5'非翻訳領域の役割(平成19年度日本植物病理学会大会講演要旨)
- (258) 共免疫沈降法を用いたRed clover necrotic mosaic virusの複製酵素成分タンパク質間の相互作用の解析(平成19年度日本植物病理学会大会講演要旨)
- (257) Red clover necrotic mosaic virusのマイナス鎖RNA合成に小胞体膜は必須か?(平成19年度日本植物病理学会大会講演要旨)
- イラクサキンウワバ顆粒病ウイルスのエンハンシン遺伝子を導入した, バキュロウイルスまたはタバコによるシロイチモジヨトウのウイルス感染増進
- ウイルスが生み出す様々なノンコーディングRNA
- ウイルスとRNAサイレンシング
- はじめに
- (268) 感染性決定因子としてのBMV外被タンパク質 (日本植物病理学会大会)
- (282) BMV外被タンパク質N末端領域におけるアミノ酸変異のウイルスRNA粒子化と病徴タイプに及ぼす影響 (日本植物病理大会)
- (10)ウリ類炭疽病菌の感染機構に対するオートファジーの役割 : ATG8遺伝子の単離と機能解析(関西部会講演要旨,平成19年度地域部会講演要旨)
- 植物ウイルスとRNAi
- (354) BMV 外被タンパク質 N末端のアミノ酸配列によって決定されるウイルス粒子中の各 RNA 成分の量比 (日本植物病理学会大会)
- (353) ブロムモザイクウイルスを用いた高発現 RNA ベクターの構築 (日本植物病理学会大会)
- (352) ブロムモザイクウイルス RNA の 5'端非翻訳領域と in vitro 翻訳活性 (日本植物病理学会大会)
- (234) ブロムモザイクウイルス1a, 2aタンパク質遺伝子による形質転換タバコの作出 (平成2年度大会講演要旨)
- (233) ウイルスRNAの塩基配列の可変性と保存性 (平成2年度大会講演要旨)
- (229) カリフラワーモザイクウイルス封入体構成タンパク質を発現するトランスジェニックタバコにおけるモザイク様症状 : (2) 機能ドメインの探索 (平成2年度大会講演要旨)
- (52) ブロムモザイクウイルス (BMV) の複製酵素を発現する形質転換タバコ植物におけるウイルス RNA の複製 (関西部会)
- 植物ウイルス外被タンパク質の多機能性 : ゲノム核酸の保護だけでなく,細胞間移行,長距離移行など感染の様々なステップに関わることが明らかに
- (263) トマトモザイクウイルス誘導感染系を用いたタバコBY-2培養細胞におけるヒトガンマインターフェロンの発現(平成19年度日本植物病理学会大会講演要旨)
- リボザイム配列を含むブロムモザイクウイルスRNAを発現する形質転換タバコにおけるウイルスRNA蓄積の増高
- (284) ブロムモザイクウイルス (BMV) の全ゲノムRNAを発現する形質転換タバコに誘導されるウイルス抵抗性の打破 (日本植物病理大会)
- ブロムモザイクウイルスATCC 66株由来のcDNAクローンの塩基配列およびロシア株ゲノムとの比較
- (54) ブロムモザイクウイルスRNA2の突然変異体の作製とその性質 (関西部会講演要旨)
- (267) カリフラワーモザイクウイルス35SRNAプロモーター活性 (昭和63年度日本植物病理学会大会講演要旨)
- (333) ブロムモザイクウイルス(BMV) RNA1と2を発現する形質転換植物に誘導されるウイルス抵抗性 (日本植物病理大会)
- (242) In vitro転写系を用いたBMV RNA3の突然変異株の作製とその機能解析 (平成元年度日本植物病理学大会講演要旨)
- (19) ブロムモザイクウイルス(BMV)の各分節RNAの複製能力の比較 (関西部会)
- (14) ブロムモザイクウイルスの複製酵素を発現する形質転換タバコの特性 (関西部会)
- (107) ウリ類炭疽病菌の分泌タンパク遺伝子NIS1は,Nicotiana benthamianaへの壊死斑誘導能を示す(平成20年度日本植物病理学会大会講演要旨)
- (241) cDNAを用いた感染性のあるブロムモザイクウイルス(BMV)RNAの合成 (平成元年度日本植物病理学大会講演要旨)
- (267) BMV外被蛋白質N-末端領域におけるアミノ酸変異のRNA粒子化とRNA複製に及ぼす影響 (日本植物病理学会大会)
- (231) リボザイム配列を含むBMV-cDNAプラスミドの感染症 (日本植物病理学会大会)
- (158) BMV全ゲノムRNAのcDNAを染色体DNAに導入した非宿主植物の特性 (日本植物病理大会)
- (200) 形質転換タバコにおけるカリフラワーモザイクウイルス ORF VI産物の発現制御 (日本植物病理学会大会)
- (233) ブロムモザイクウイルス RNA4 の5'端非翻訳領域にみられる変異と外被蛋白質翻訳の関係 (日本植物病理学会大会)
- (232) ブロムモザイクウイルスを用いた物質生産 : 外来遺伝子導入領域の検索 (日本植物病理学会大会)
- (55) ブロムモザイクウイルスのcDNAプラスミドの感染性およびその特性 (関西部会講演要旨)
- (268) カリフラワーモザイクウイルス-M系統のORFII領域の塩基配列 (昭和63年度日本植物病理学会大会講演要旨)
- (263) BMV in vitro RNA合成系における組換えRNAの鋳型活性 (2) (昭和63年度日本植物病理学会大会講演要旨)
- 植物ウイルスの宿主適応(自然界の微生物相互作用 : 微生物農薬の効用)
- 植物ウイルスを利用したノックアウト植物
- (108) シロイヌナズナの非宿主抵抗性におけるPEN2の要求性は,炭疽病菌の侵入様式に影響をうける(平成20年度日本植物病理学会大会講演要旨)
- 植物RNAウイルスの複製機構 : 現状と展望