イネ品種ヒメノモチに自然発生した関口病斑
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概要
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1991年, 島根県農業試験場水田のイネ品種ヒメノモチに橙黄色,大型不整形病斑(関口病斑)を形成する変異株が出現した。変異株から得た種子(170粒)を播種すると, 162粒(95.3%)が関口病斑を形成し, 8粒(4.7%)は形成しなかった。関口病斑形成(A系統)および無形成(B系統)イネからの種子をそれぞれ播種すると, A系統種子ではそのほとんどすべてが関口病斑を形成したが, B系統種子ではその形成の有無がほぼ1:3の比率に分離した。AおよびB系統イネのうち関口病斑を形成した個体から得た種子を播種後, 2, 3イネ品種と交配し, F1種子の関口病斑形成の有無を調査した。その結果, 関口病斑形成イネ相互の交配では調査したすべての個体で関口病斑が形成されたが, その他の正常イネ品種との交配ではまったく形成されなかった。以上の結果は, 関口ヒメノモチに発生した関口病斑が関口朝日同様, 劣性遺伝子により支配されている可能性を示唆した。
- 日本植物病理学会の論文
- 1996-04-25
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