メディア空間による分散勤務者のコミュニケーション支援システム「e-office」
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概要
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筆者らは分散勤務の長期的継続に際してその発生が指摘されている,「勤務者自身の組織や社会からの疎外感,1人で勤務することに関する漠然とした不安や孤立感」などの解決を目的として,メディア空間の一種である「e-office」を開発した.「e-office」では映像表示部の近傍にメッセージ通信機能の表示部を配置したが,その意図は各ユーザがその機能を用いて自身の行動予定や連絡先などを他のユーザへ通知することによりユーザ間において電話やEメールによるコミュニケーションの機会を増やすことであった.しかしながらテスト運用においては,メッセージ通信機能自体がインフォーマルコミュニケーションを行う「場」となり,この「場」において様々な性格のコミュニケーションが観察された.そこで筆者らはメッセージのログを記録して内容を分析したところ,分散勤務者間において強いインフォーマルコミュニケーションニーズ(欲求)があること,それは電話やEメールでの伝達が困難な内容であること,およびe-officeシステムがその伝達に適しているらしきことを確認し,メディア空間とメッセージ通信システムとの統合による新たなアプリケーション領域の可能性を見いだした.さらに追加実験により,映像通信の有無がこのインフォーマルコミュニケーション量に影響を与えていることを再確認した.
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 2002-08-15
著者
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