最適解探索に基づく日本語意味係り受け解析
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概要
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自然言語処理では,形態素,構文,意味といった各種処理レベルで組合せ的な曖昧性が存在する.さらに,それぞれのレベルにおける言語的・意味的な知識の大半は優先的にのみしか適用できず,また,異なったレベル間の知識の相互干渉が存在する.自然言語のこうした性質のため,組合せ爆発を避けるために導入される制約的な知識の適用は,自然言語処理システムの能力を制限してしまう.本稿では,新しい言語処理へのアプローチとして,日本語の構文/意味レベルの暖昧性を統合的に,かつ,選好的に扱う文解析方式を提案する.構文的・意味的な曖昧性を統合・パックして表現する手法として独自の意味係り受けグラフを用い,そこから係り受け非交差条件・多重格占有禁止条件などの制約を満足しながら,総合選好スコアが最大である意味解析構造を抽出する.最適解の探索には,分枝限定法を採用したアルゴリズムを提案し,その試作実験評価についても述べる.
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 2002-03-15
著者
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