オブジェクト指向日本語一貫プログラミング環境
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概要
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オブジェクト指向に基づいた一貫した日本語系記述を用いたプログラミング方式およびこれを基礎にした個人規模用のプログラミング環境を,コンピュータ以外を専門とするドメインユーザをターゲットとして設計・開発した.本プログラミング環境は,モデリングとプログラミングの各段階でオブジェクト指向的に記述する相似形の3種類の日本語記述言語系(総称してOODJ)を用意して,これで記述する.この記述は最終的には本環境のトランスレータによりC++へ変換される.ドメインユーザは要求記述からプログラム開発までを一貫した相似表現の下にシームレスな記述を行うことができ,C++のようなプログラミング言語を直接使う必要がなくなる.また,本環境では具体的な作業手順を示すNステップ開発手順とそのGUIガイダンスシステム,OODJ記述を支援する一貫支援エディタ,および統合的な開発・再利用のためのリポジトリ環境も設計・構築した.本環境を用いてスカッシュゲーム,植物の成長シミュレーション,画像処理システムを記述した結果,本環境はシームレスな一貫プログラミング環境として十分機能していることが実証された.OODJの記述力不足が指摘されたが,これは特定分野向けの日本語ライブラリや辞書コンテンツをリポジトリに蓄積することで十分補える.結論として,本プログラミング環境は当初の目的を一応実現し,実用化・製品化の見通しも得た.
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1999-07-15
著者
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