オブジェクト指向データベースをもちいた自然現象の再現シミュレーション

概要

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コンピュータ、特にパソコンやワークステーションの急速な普及にともなって、自然現象や人工構築物の(数値)シミュレーションが、実験や理論解析に置き替わってしまう程に盛んになってきている。例えば計算力学という分野などはその典型であろう。そのような趨勢にともなって新たな問題点、新手法の展望、新たな分野への応用、等が出てきている。一方で、コンピュータシステムの世界ではオブジェクト指向データベースを用いた応用研究が始まりつつある。しかし、自然現象の解析研究に関する分野において応用した例は無いといってよい。ここで重要なポイントは2つある。1.対象原世界のモデリングに関して、より精密な対象原世界の再現のためのモデルを構築しなければならないこと。またそれが可能になりつつあること。2.それらにともなって、新しい「コンピューティング環境」の構築が求められ始めており、また、それらが可能になりつつあること。我々は自然現象に関する意識的なオブジェクト指向モデリングの適用とクラス階層礎造の形式での原世界の再構築、及びそのデータベース化を行っている。それを適用する対象世界に流体力学の実験装置である風胴を部分世界として選んだ。そして、コンピューティング環境に関する適切かつ構築可能な世界として表題にあるようなテーマを選び、上記の趨勢に関する一つの解答を出そうとしている。今回はその経過についての報告である。
1992-02-24

オブジェクト指向データベースをもちいた自然現象の再現シミュレーション

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